『住宅新報』 2010.9.28　第3183号週刊

全7棟　桧家ランデックスが建設

複数の会員が1台の自動車を共有で利用する「カーシェアリングシステム」を導入した戸建賃貸住宅がこのほど埼玉県久喜市に完成した。全7戸。オーナーの高塚文彦氏は「周辺物件との差別化対策として取り入れることを決めた」と話す。

　同物件「ドリームタウン」はJR・東武伊勢崎線久喜駅から徒歩5分程に位置する。敷地面積は700㎡。建物は桧家ランデックス（東京都台東区）の企画型商品「プライムアセット」。延床面積約20坪の3LDKだ。

　カーシェアシステムを利用できるのは入居者のみ。利用者には車にかざすと解錠できる専用のカードを配布する。利用時間は15分単位で携帯電話からも予約可能だ。入居者は使った時間分の料金を支払う。リース・システム利用費など月額5万円ほどかかる費用はオーナーが負担する。

　このあたりは車が必須の地域。共有する車両以外に各戸には1～2台分の駐車場を備える。高塚オーナーは、「共用の車があれば、それまで複数所有していた車を1台処分しても不自由しない。売却・維持費を他の用途に使う事が出来る。入居者にとって暮らしの幅が広がり、物件の付加価値になる」と話す。

　家賃は周辺相場より高めの14万5000円。これまでに3戸の入居が決まっている。同オーナーは、今回の物件の近くに、ドックラン付のペット飼育可マンションや、1階に各戸専用のガレージを設けたタイプなど特徴を持たせた賃貸住宅を経営している。同一エリアでも異なるタイプならば競合しにくいからだ。