『全国賃貸住宅新聞』2008.11.24 第850号
投資効率の良さや、狭小地でも建設が可能など新しい土地活用のひとつとして市場が拡大している戸建て賃貸住宅。
ランデックス(東京都中央区)は、「プライムアセット」ブランドで一昨年から展開。既に100棟以上の供給実績を持ち、昨年末からは全国の建設会社・工務店・不動産会社を対象にしたフランチャイズ展開を開始、18店舗が参加しているという。
FC店舗18店に
完成見学会を積極的に開催
―御社の戸建て賃貸住宅商品「プライムアセット」の受注が伸長している。
工藤 FC店が増えてきていることもあるのでしょうが、今年に入って順調に受注しています。特に最近は 直営店舗のある名古屋エリアが好調です。累計で言えばこの2年間で100棟以上の受注を頂いています。
―今年に入ってFC展開を積極的にされていますが、現在の加盟店数は。
工藤 18店舗です。建設会社や工務店はもちろん、不動産会社など土地活用に関わる様々な企業が参加していただいています。 まだお話を進めている会社もありますから、今年度までに20店舗には増やせるのではないかと考えています。
―最近、戸建て賃貸住宅をてがける建築会社も多くなってきていることで、その相乗効果があらわれているのでは。
工藤 確かにそうした面もあるでしょう。オーナーさんや加盟される企業さんも他社と比較して当社を採用していただけるケース も増えてきています。FC加盟店の実績も上がってきており、木更津の加盟店で2棟、計4戸を建設中です。東京では中野で1棟今月中に は着工されます。
―完成現場見学会を積極的に行っていることも大きいのでは。
工藤 やはり実際に目で確かめていただくのが一番ですから、できるだけ積極的に実施しています。11月8日・9日の2日間初めて東京都内という 都市部で行いました。練馬区で開催したのですが、その時15組の来場者がありました。ほぼオーナーの方ですが、中には入居希望の方もおみえに なりました。 FC店でも千葉で11月1日~3日の3日間2棟の完成現場見学会を開催いたしました。
1つの土地に5~6棟建築
―競合も増えていく中で、差別化を図っていくことは難しいのでは。
工藤 商品力と販売力で差別化を図るようにしています。商品に関しては、構造に木造軸組金物工法を標準としています。 これは接合部に強い構造用接合金物を使用し、骨組材には強度を高くした構造集成材を使用する工法で、高い耐震強度を持つのが特徴です。
―今の賃貸住宅市場では、空室対策や建築後のリニューアル費用の捻出などを考えると20年から30年のローンを組んでまで集合住宅を建てるのは 非常にリスクがある。
工藤 それが戸建て賃貸住宅が増えている要因のひとつであることは間違いないでしょう。実際、集合住宅が建設できる土地であっても、わざわざ 戸建賃貸を選択して一度に5棟~8棟を建設するオーナーさんも多いですね。
―もともと戸建て賃貸住宅は狭小住宅地の活用として注目されていました。しかし状況は変わりつつある。
工藤 もちろんそうしたニーズも多いのですが、今はひとつの敷地で何棟も建てる方が目立ちます。その方がいざという時に土地を切り売りすることも 出来ますし、柔軟に対応することが出来るからです。
来年には直営も注力 大阪進出も視野に
―今後もFCを中心に拡大していく考えですか。
工藤 FCに関しましては積極的に増やしていきたいと考えています。おかげさまでお声をかけていただくことも多くなってきているのですが、「プライム アセット」のブランド力を落とさないような企業さんを選別していくことも必要になってくると思います。
―直営店を拡大していく考えは。
工藤 現在、元々本社があった名古屋と東京に重点を置いていますが、来年早々には大阪にも進出していきたいと思います。そして受注を100棟から200棟の 増加とFC店50店舗増加を目指して活動していく計画です。