『住宅新報』2009.4.6 第3109号
ランデックス(東京都中央区)が展開する戸建て賃貸「プライムアセット」の 受注棟数は、販売開始から約1年半で150棟に達した。
特に愛知県内での伸びが 顕著で、同社の名古屋支社の営業担当3人で、受注64棟、着工50棟の実績を上げている。
同社の加藤敏夫技術本部長は、愛知県は大手資材メーカーの拠点もあることなどから 「賃貸住宅への理解を得やすい土壌にあった」と分析。「トヨタ・ショックの影響を 受けて縮小傾向にある愛知県内の住宅市場だが、当社商品の問い合わせは昨年比で微増している」 と堅調ぶりを示した。
他方、同社のFC店舗は、08年3月の募集開始以来17社19拠点となり、建築実績は9棟(うち3棟が モデル棟)になる。
最近の動きでは、千葉中央店(アメニティジョイハウス)が施工した2棟で法人借上げとなり、 木更津店(荒井建設)が受注した「プライムアセットTwin」2棟4戸(千葉県袖ケ浦市)の 完成見学会には2日間で約30組が来場、その場で入居者が決まり、キャンセル待ちも出た。
地方でも動きが出ている。岡山中央店(創拓)では、2棟の構造見学会を開催、今後、 モデルハウスとして活用する。静岡県内でもモデル棟を建設中で、4月上旬に完成現場見学会を 開催する予定。
そのほか08年末に加盟した北大阪店(エスト・ノール)も稼働を始めた。
加藤本部長は 「実際の建物が建ち始めたことで、下請け体質から脱却を図ろうとする工務店の営業を後押し できる。十中活動も加速していくだろう」と期待を寄せている。 FC店舗数の09年度目標は50拠点を掲げている。
可変プラン商品を投入 オーナーと入居者のニーズに対応
ランデックスは4月1日、入居者のライフスタイルに合わせて居住空間を変更できる 「プライムアセットNow」の販売を開始した。間仕切りの本棚を移動することで、 2階の間取りを2LDKから3LDKに変更できるようにした。 開発に当たって、広めのダイニングを希望する若い世帯が増えていると分析、コストを かけない「スケルトン・フィル型賃貸」としてアピールしていく方針だ。
オーナーにとっては、入居者の多様なニーズに対応することで、長期入居を促し、安定した 賃貸経営につながるメリットがある。 一方、同社やFC店は、営業提案の幅を広げられるとしている。
販売価格は、従来のタイプと同額で、2棟セットで建築した場合の1棟(20坪タイプ)当たりの 建物本体価格は773万円(税別)。
基本プラン数は、同商品の14プランの追加で、シリーズ全体で80を超えた。加藤本部長は 「他の物件との差別化を進め、今後の賃貸住宅のあり方を提案していきたい」と話す。