『全国賃貸住宅新聞』2008.6.2 第825号
ランデックス(愛知県名古屋市)は昨年の夏より本格的に首都圏と名古屋で、「プライムアセット」という商品の販売を開始、半年間で50棟を受注するなど実績を高めている。
戸建て賃貸住宅は20坪程度の狭小地に1棟を建設するケースや、古くなった自宅を建て替え1棟を居住用、1棟を賃貸として建設するケースなどさまざまなバリエーションで展開できることなどから注目を集めいている。また需要に対し供給が極端に少ないため、周辺の家賃に比べ、格段に高い家賃で入居者を募集できるという点が大きい。建設コストも同社の場合、一棟あたり本体工事費用743万円台で、投資利回りが高い他、負債も少なくて住む点がメリットだ。
また入居者の方もいわゆる子育て世代が多く、入居者の入れ替わりが少ない他、最寄駅から遠いなどの立地条件もそれ程ハンデにはならないという。実際、同社が施工したケースでは最寄駅から車で20分程度かかる立地条件であっても、想定家賃を上回る家賃で即日入居者が決定しているという。
商品に関しては、構造に木造軸組金物工法という最新の工法が標準。これは接合部に強い構造用接合金物を使用し、骨組材には強度を高くした構造集成材と使用する工法で、高い耐震強度を持つのが特徴。
いわゆる賃貸の集合住宅はたとえ相続対策だとしても、現在の状況では賃貸アパートを経営するにはリスクが高くなってきている。実際容量率目いっぱい建てれば、それだけ賃料収入が増えますが、その分過大な建設コストがかかる。近年の賃貸住宅市場は、供給過剰の時代が長く続き、空き室対策や建築後のリニューアル費用の捻出などを考えると集合住宅を借金して建てるのは非常にリスクがあると考える地主も増えてきた。
同社ではこの商品を武器にフランチャイズ事業も昨年末より開始し、現在、千葉・埼玉・神奈川など首都圏エリアの建設会社などに参加を促しており、今後は福岡を皮切りに全国的にネットワークを拡大していく考えだ。