『週刊住宅』2008.9.8 第2351号
ランデックス(東京都中央区、工藤鉄太郎社長)の戸建賃貸住宅事業が好調だ。 一般的なアパートが供給過多で空室上昇で苦しむ中、希少性や潜在ニーズ掘り起こしに 成功し受注を積み重ねている。利回りは20%以上を確保するなど、新たな投資商品ととして 注目される。工藤鉄太郎社長に今後の戦略など話を聞いた。 (長嶺義隆記者)
―戸建賃貸建設・販売事業に着目した理由について
「以前は普通のアパートを建設し借り上げていた。しかし、供給過多などももあり今後は厳しくなると 考えていたところ、戸建賃貸に着目した。戸建賃貸は市場として底辺が広く、ニーズがある。 その一方で大量販売で稼ぐのではなく、地道にコツコツやるニッチ的事業だ。2006年6月に国内ベンチャー キャピタル大手・日本アジア投資の資本参加を受け、新たなステージに移った当社には適切な事業と 思い、昨年末から戸建賃貸商品『プライム アセット』販売を開始した。
表面利回り25%程度も
―「プライム アセット」の特徴は
「30代後半のいわゆるニューファミリー層に受け入れられるよう、スタイリッシュな外観にしている。 また、大手資材メーカー・ナイスと共同で開発した独自の木造軸組金物工法を用いている。 建設コストは坪当たり37万円で、非常に競争力のあるものだ」 「利回りは周辺の家賃相場によって異なるが、戸建てならではの高い家賃収入がが得られるため、 表面利回りで10~25%くらいになる」
―商品を販売してからの反応は
「当初はどれだけ受け入れてもらえるか不安だったが、1棟目の現場見学会で50組を超える集客が あり、ニーズがあると手応えを感じた。土地ーナーだけでなく、入居希望者の来場が多かったのも心強かった」 「これまでに90棟ほどを受注している。現在は郊外での受注がほとんどだ」
3月からFC制度開始
―今後の展開について
「今年3月からフランチャイズを開始した。寒冷地以外の全国で展開し、月1件のペースで加盟がある」 「土地面積20坪から建設可能で、変形敷地などにも対応できる。そのため、都心でこれまで売れなかった 土地や活用方法がみつから中っった土地での活用を提案したい」 「自社供給200棟体制を築きたい。またフランチャイズは加盟100社を目指している」
―今期(9月期)の業績見込みは
「売上高17億円を見込んでいる。うち半分が『プライム アセット』によるものだ。今後はこの比率が上がっていく」