『全国賃貸住宅新聞』2008.10.6 第843号
「今年から本格的にFC事業を展開していますが、既に17社が参加していただいています」(加藤敏夫技術本部長)。
戸建賃貸住宅「プライムアセット」を展開しているランデックス(本社・東京都中央区)がFC事業を加速させる。 9月時点ですでにエリア数は19ヶ所を超えているが、今後は空白エリアである近畿圏を中心に積極的に加盟店を募集し、年度内で50社の ネットワーク構築を目指していきたいという。
「加盟店は建築会社からリフォーム会社、不動産会社まで様々です。戸建て賃貸住宅の商品は、現在多くの企業が開発しネットワークを 組んでいます。当社に加盟して頂いている企業も、他社商品と比べたうえで選んでいただいているようです。たとえば最近加盟した岡山の会社は 同業他社のモデルルームを実際見て回ったうえで決めていただきました」(加藤本部長)。
同社の主力商品である「プライムアセット」は、一昨年からの本格販売以来、100棟以上の受注実績があるという。 「1棟当たりの本体工事費773万円という価格と、独自の木造軸組金物工法であるプライムウッド工法や大手メーカー部材を使用することにより、 高い品質を保っていることが実績に繋がっている」(加藤本部長)。
同社によると、「プライムアセット」のニーズは大きく2つに分かれるという。例えば首都圏では最寄駅からバスで20分の場所が多く、2世帯同居するために空き家になった土地を利用する傾向が強い。
建築後は、法人借り上げにして相場家賃より25%も上回った事例が報告されている。一方、中部エリアでは、広い土地をいかして一度に5棟受注したケースがあるなど様々なケースで採用されているという。
自宅を建て替え 1棟は賃貸に
戸建てを賃貸利用する地主もさまざまだ。例えば自宅の建て替えの際に戸建て賃貸住宅を建築したケース。1棟を自宅、もう1棟を賃貸用としたところ、 結果、賃貸部分の収入により11年という短い期間でのローン返済が可能になったという。
また、従来ならば賃貸アパートを建築していた広い土地でもあえて戸建賃貸住宅を建築したケースもある。 戸建て賃貸住宅は当初、狭小地の活用として利用されることが多かった。しかし、最近は狭小地にとどまらないニーズがでている。前途の中部エリアのケース では、相続対策で建設され、車庫付住宅である点と共同住宅とは異なり分筆して相続が可能な点がポイントだ。
今後少子高齢化等などを背景に、戸建住宅、マンションの供給が減少し、持家から賃貸の住替えが進むのではないかと考えられる。既に親の世代が家を持っていることから買う必要のない世代が、相続まで賃貸住宅に住むというパターンだ。これらを考えると、戸建賃貸住宅市場は建設業界に残された数少ない成長分野といっても過言ではないだろう。
同社はまた10月1日より連棟型商品「プライムアセットR」を販売する。商品力を充実させ、さまざまな地主のニーズに対応していこうというのが狙いだ。
これは、1階連棟部分の屋上に『ルーフコートヤード』と呼ばれる中庭を設置しているもので、2階は戸建てのまま独立し1階の連棟部分は階段や物入れで区分されている。
『ルーフコートヤード』はデザイン格子を採用することで、外観にも配慮しているほか、プライバシーとセキュリティを確保しているのが特徴だ。
株式会社創拓(岡山県岡山市) 真部博明社長
当社は9月に「プライムアセット」のFC参加を決めました。当社は現在、総合建設業として公共工事と建設・リフォーム工事を手掛けており、 賃貸住宅オーナーや地主との付き合いも多く、新しい提案商品を探していました。
今回、取り組む戸建賃貸メーカーを決めるにあたり、実際の現場を見比べて回ったところ、プライムアセットの現場は、予想以上の好印象でした。 特にデザイン性や居住性の評価は何回見ても変わらず、お取引先のオーナー様やこれから土地活用を考えるお客様に自信を持って提案できると考えました。